晴明と山姫の息子は名を白雷と言い、病弱な子でよく床に伏せっていた。
晴明曰わく小さな身体に見合わない力を持っているため抑え込むのに気力体力を使い、病にかかることが多いという。
「この子が白雷?赤ちゃんの時に会ったきりだからわからないか・・・。私は朧って言うの。よろしくね」
山姫の着物の袖を握ったままぼんやりしている白雷。
真っ白な見耳と尻尾は相変わらず美しく、朧が笑いかけるとそのふかふかな尻尾が突如千切れんばかりに左右に振られる。
「あれまあ、お姉ちゃんが気に入ったのかい?珍しいねえ」
「お姉ちゃん・・・きれい。いい匂い」
しゃがんで目線を合わせていた朧に抱きつき、胸の谷間に顔を埋める光景にいらっとした雪男が首根っこを捕まえて引き剥がす。
「この助平、今度やったらお仕置きするからな」
「怖くないもん」
つーんとした態度だが朧を熱心に見つめたままの白雷の両耳をぎゅっと引っ張っていると、朔が顔を出しに来た。
手には白雷の好きな饅頭、そして眉間に皺が寄っている雪男に軽く吹き出す。
「なんだよ」
「白雷、朧は俺の妹なんだ。可愛いだろ」
「うん、お嫁さんにしたい」
はっきりそう言っては恥ずかしがって山姫の背中に隠れる白雷が可愛らしく、きゅんとしている朧の肩を出口に向かって軽く押した雪男が山姫に手を振る。
「また熱出すといけないし、もう行くわ」
まだその場に残りたがる朧の手を無理矢理引いて去る雪男を見送った朔と山姫が同時に呟く。
「心が狭い・・・」
白雷は年上のお姉さんに夢中になり、また熱を出して山姫に怒られた。
晴明曰わく小さな身体に見合わない力を持っているため抑え込むのに気力体力を使い、病にかかることが多いという。
「この子が白雷?赤ちゃんの時に会ったきりだからわからないか・・・。私は朧って言うの。よろしくね」
山姫の着物の袖を握ったままぼんやりしている白雷。
真っ白な見耳と尻尾は相変わらず美しく、朧が笑いかけるとそのふかふかな尻尾が突如千切れんばかりに左右に振られる。
「あれまあ、お姉ちゃんが気に入ったのかい?珍しいねえ」
「お姉ちゃん・・・きれい。いい匂い」
しゃがんで目線を合わせていた朧に抱きつき、胸の谷間に顔を埋める光景にいらっとした雪男が首根っこを捕まえて引き剥がす。
「この助平、今度やったらお仕置きするからな」
「怖くないもん」
つーんとした態度だが朧を熱心に見つめたままの白雷の両耳をぎゅっと引っ張っていると、朔が顔を出しに来た。
手には白雷の好きな饅頭、そして眉間に皺が寄っている雪男に軽く吹き出す。
「なんだよ」
「白雷、朧は俺の妹なんだ。可愛いだろ」
「うん、お嫁さんにしたい」
はっきりそう言っては恥ずかしがって山姫の背中に隠れる白雷が可愛らしく、きゅんとしている朧の肩を出口に向かって軽く押した雪男が山姫に手を振る。
「また熱出すといけないし、もう行くわ」
まだその場に残りたがる朧の手を無理矢理引いて去る雪男を見送った朔と山姫が同時に呟く。
「心が狭い・・・」
白雷は年上のお姉さんに夢中になり、また熱を出して山姫に怒られた。

