久々の再会に朔の気分が上がり、その日は特別に功績を挙げた者に褒美をやることとなった。
百鬼は他の妖と比べると朔に近い者たちだが、朔直々に褒美を賜ることは最も貴き名誉。
「今夜は特別に褒美をやる。何でもいいが、俺以外のものにしてくれ」
ーー女の妖たちは朔本人をねだり、男の妖たちは朔との晩酌や髪、爪などをねだる。
・・・中には朔本人をねだる者も居るが・・・
「兄様もう行っちゃうの?」
「ああ、今夜はもう行くけど明日はお前もついて来てくれ。面白いものを沢山見せてやる」
百鬼たちから雄々しい歓声が上がる中、少し寂しそうにした朧の頭を雪男がぽんと叩いた。
「主さまを困らせるな」
「・・・はい・・・。行ってらっしゃいませ」
うん、と頷いた朔が号令をかけて去り、夕暮れ時に茜色に染まる朧の束ねた長い髪をつんと引っ張った雪男が部屋の中へと促す。
「百鬼夜行に連れて行くとか主さま正気かよ。危ないのに」
「兄様が守ってくれるから平気」
「主さまは先頭を行くんだ。突然攻撃を仕掛けられることもあるんだ。お前が居ちゃ足手まといだろ」
「私だって戦えます。見くびらないで下さい」
・・・ああ言えばこう言う状態とは正にこのこと。
朧のような美貌の女は人に害をなすような妖たちにとって餌のようなもの。
朔はそれを分かっていて連れて行こうとしているのだろうか?
「くそ・・・悩ませるようなことしやがって」
朔の作戦に片足を突っ込んでいることに気付いていない雪男は、呑気に茶を飲んでいる朧から少し離れて観察し続けた。
百鬼は他の妖と比べると朔に近い者たちだが、朔直々に褒美を賜ることは最も貴き名誉。
「今夜は特別に褒美をやる。何でもいいが、俺以外のものにしてくれ」
ーー女の妖たちは朔本人をねだり、男の妖たちは朔との晩酌や髪、爪などをねだる。
・・・中には朔本人をねだる者も居るが・・・
「兄様もう行っちゃうの?」
「ああ、今夜はもう行くけど明日はお前もついて来てくれ。面白いものを沢山見せてやる」
百鬼たちから雄々しい歓声が上がる中、少し寂しそうにした朧の頭を雪男がぽんと叩いた。
「主さまを困らせるな」
「・・・はい・・・。行ってらっしゃいませ」
うん、と頷いた朔が号令をかけて去り、夕暮れ時に茜色に染まる朧の束ねた長い髪をつんと引っ張った雪男が部屋の中へと促す。
「百鬼夜行に連れて行くとか主さま正気かよ。危ないのに」
「兄様が守ってくれるから平気」
「主さまは先頭を行くんだ。突然攻撃を仕掛けられることもあるんだ。お前が居ちゃ足手まといだろ」
「私だって戦えます。見くびらないで下さい」
・・・ああ言えばこう言う状態とは正にこのこと。
朧のような美貌の女は人に害をなすような妖たちにとって餌のようなもの。
朔はそれを分かっていて連れて行こうとしているのだろうか?
「くそ・・・悩ませるようなことしやがって」
朔の作戦に片足を突っ込んでいることに気付いていない雪男は、呑気に茶を飲んでいる朧から少し離れて観察し続けた。

