縁側で朧に腕枕をしてやって昼寝をする朔。
雪男はそれをむっとしながら見て薄い布団をかけてやると、気配に朔が気付いてにやけた。
「・・・なににやけてるんだよ主さま」
「にやけてるのはお前の方だろう。鏡を見てみろ」
そんなはずはない、と仏頂面をしてみたが、朔はよく寝ている朧を起こさないように寝たまま劇的な変貌を遂げた朧の寝顔を見つめる。
「やっぱ背徳感がすごすぎるって。なんか間違いでも起きたら・・・」
「お前・・・俺と朧がいくつ歳が離れていると思ってるんだ?そもそも実妹に手なんか出すか。馬鹿かお前は」
・・・実は口の悪い朔に罵られて下世話なことを口にしたことを悔やんだ雪男が深々と頭を下げた。
「ごめん」
「気にするな。父様と母様に託されたからには俺も出来ることを全うする」
「出来ることってなんだよ」
「朧を嫁に出す。その相手を見定める役を仰せつかった。実家に居ては父様を恐れて婿候補が寄りつかないからな」
ーー寝耳に水。
思わず大声を上げそうになって両手で口元を覆った雪男が腰が萎えたように縁側に座った。
「嫁って・・・」
「今が花の時。咲き誇っているうちに嫁に出してやりたい」
朔の審美眼の方が怖い気がするが、雪男は半ば動転したまま真っ青な髪をかきむしった。
「そんな・・・朧が嫌がるんじゃ・・・」
「朧も同意の上に決まっているだろうが。今後百鬼夜行に同行させるつもりだし、屋敷を留守にすることもあるから頼んだぞ」
任されることに慣れてはいるがーー何だか納得がいかず、朔をねめつける。
「言いたいことでもあるか?」
「・・・いや、考えをまとめてから言う」
朔の胸元をぎゅっと握ったまますやすや寝ている朧は心底安心しきった寝顔をしている。
男たちの駆け引きに何も気付かないままーー
雪男はそれをむっとしながら見て薄い布団をかけてやると、気配に朔が気付いてにやけた。
「・・・なににやけてるんだよ主さま」
「にやけてるのはお前の方だろう。鏡を見てみろ」
そんなはずはない、と仏頂面をしてみたが、朔はよく寝ている朧を起こさないように寝たまま劇的な変貌を遂げた朧の寝顔を見つめる。
「やっぱ背徳感がすごすぎるって。なんか間違いでも起きたら・・・」
「お前・・・俺と朧がいくつ歳が離れていると思ってるんだ?そもそも実妹に手なんか出すか。馬鹿かお前は」
・・・実は口の悪い朔に罵られて下世話なことを口にしたことを悔やんだ雪男が深々と頭を下げた。
「ごめん」
「気にするな。父様と母様に託されたからには俺も出来ることを全うする」
「出来ることってなんだよ」
「朧を嫁に出す。その相手を見定める役を仰せつかった。実家に居ては父様を恐れて婿候補が寄りつかないからな」
ーー寝耳に水。
思わず大声を上げそうになって両手で口元を覆った雪男が腰が萎えたように縁側に座った。
「嫁って・・・」
「今が花の時。咲き誇っているうちに嫁に出してやりたい」
朔の審美眼の方が怖い気がするが、雪男は半ば動転したまま真っ青な髪をかきむしった。
「そんな・・・朧が嫌がるんじゃ・・・」
「朧も同意の上に決まっているだろうが。今後百鬼夜行に同行させるつもりだし、屋敷を留守にすることもあるから頼んだぞ」
任されることに慣れてはいるがーー何だか納得がいかず、朔をねめつける。
「言いたいことでもあるか?」
「・・・いや、考えをまとめてから言う」
朔の胸元をぎゅっと握ったまますやすや寝ている朧は心底安心しきった寝顔をしている。
男たちの駆け引きに何も気付かないままーー

