朧が寝ている間に雪男が傍に行き、雪男が寝ている間に朧が傍に行くーーそれはいつの間にか日課となった。
ただし、後者は寝たふりだが。
「不器用な・・・」
ひっそりふたりの関係を見守っている朔はその日、珍しく来訪した父の十六夜を迎えていた。
ここへ来るのは本当に久々で、昼間からふたり酒盛りをして近況を報告し合う。
「・・・不器用なのは俺似と言いたいのか?」
「まあそれは否定しませんが、雪男も大概ですよ。ご心配なく。ちゃんと言いつけは守っていますから」
「・・・・・・あれは俺の妻に惚れているんだが」
「そうですけど、いずれそれどころじゃなくなるでしょうね」
「・・・と言うと?」
互いにうわばみのため、盃には常に溢れんばかりの酒が注がれているが、すぐになくなる。
父の表情がみるみる不機嫌になっていたが、朔は悪びれもせずにふわっと笑った。
「外見は母様に似つつ、中身は父様似。その心は?」
「・・・強引で省みない、と言いたいのか」
「情熱的で雪男を押し倒しかねない、とも言えますね。現段階ではきっと雪男が溶けてしまうだろうから今後有り得る話として心の片隅にでも」
盛大なため息が漏れた。
朔は楽しそうにしていたが、楽観主義で朗らかな性格のため堅物な父を戸惑わせることが多い。
「・・・まだ嫁には出したくないし、あれが婿になったら嫌な舅になってやる」
「ははっ、奇遇ですね、同感です」
「!?なんか今悪寒がした・・・!」
隣室に居た雪男、身震い。
ただし、後者は寝たふりだが。
「不器用な・・・」
ひっそりふたりの関係を見守っている朔はその日、珍しく来訪した父の十六夜を迎えていた。
ここへ来るのは本当に久々で、昼間からふたり酒盛りをして近況を報告し合う。
「・・・不器用なのは俺似と言いたいのか?」
「まあそれは否定しませんが、雪男も大概ですよ。ご心配なく。ちゃんと言いつけは守っていますから」
「・・・・・・あれは俺の妻に惚れているんだが」
「そうですけど、いずれそれどころじゃなくなるでしょうね」
「・・・と言うと?」
互いにうわばみのため、盃には常に溢れんばかりの酒が注がれているが、すぐになくなる。
父の表情がみるみる不機嫌になっていたが、朔は悪びれもせずにふわっと笑った。
「外見は母様に似つつ、中身は父様似。その心は?」
「・・・強引で省みない、と言いたいのか」
「情熱的で雪男を押し倒しかねない、とも言えますね。現段階ではきっと雪男が溶けてしまうだろうから今後有り得る話として心の片隅にでも」
盛大なため息が漏れた。
朔は楽しそうにしていたが、楽観主義で朗らかな性格のため堅物な父を戸惑わせることが多い。
「・・・まだ嫁には出したくないし、あれが婿になったら嫌な舅になってやる」
「ははっ、奇遇ですね、同感です」
「!?なんか今悪寒がした・・・!」
隣室に居た雪男、身震い。

