「・・・」
晴明と山姫の朗報、そして朧が山姫の代行を務めることになったことーー十六夜のあまり変わらない表情は珍しく目まぐるしく変化していた。
「最終的には俺が判断しました」
「・・・ならいい」
主命とあらば、口を出しても意味がない。
十六夜は隣に座っている息吹の恨みがましい視線を感じながら、楽しげに朔の膝に乗っている朧を手招きした。
「・・・来なさい」
「父様、怒ってるの?」
「・・・お前がもう家を出る想定をしていなかっただけだ」
「時々遊びに帰るね」
まるで嫁に出した後のような口振りに十六夜の口がへの字になり、朔は十六夜の膝でじゃれついている朧をきっと見つめた。
「厳しくするので泣き帰るかもしれません」
「雪男が居るから平気!」
・・・ますます十六夜が渋面になる。
以前・・・というより今もだが、息吹に惚れている雪男のことを今度は娘が夢中になるというおかしな状況に、十六夜は冷ややかな声色で尋ねる。
「雪男はどうした。連れてこなかったのか」
「屋敷を留守にするわけにはいかないので置いてきました。まあ、ここに連れて来れば父様と喧嘩・・・というか殺されかねないので」
「当然だろう。・・・朔、お前ちゃんと・・・」
「はい、わかっています」
暗黙の了解と言わんばかりにふたりが頷き合うと、それを楽しく眺めていた晴明がようやく口を開いた。
「で?私への祝辞はないのかな?」
晴明と山姫の朗報、そして朧が山姫の代行を務めることになったことーー十六夜のあまり変わらない表情は珍しく目まぐるしく変化していた。
「最終的には俺が判断しました」
「・・・ならいい」
主命とあらば、口を出しても意味がない。
十六夜は隣に座っている息吹の恨みがましい視線を感じながら、楽しげに朔の膝に乗っている朧を手招きした。
「・・・来なさい」
「父様、怒ってるの?」
「・・・お前がもう家を出る想定をしていなかっただけだ」
「時々遊びに帰るね」
まるで嫁に出した後のような口振りに十六夜の口がへの字になり、朔は十六夜の膝でじゃれついている朧をきっと見つめた。
「厳しくするので泣き帰るかもしれません」
「雪男が居るから平気!」
・・・ますます十六夜が渋面になる。
以前・・・というより今もだが、息吹に惚れている雪男のことを今度は娘が夢中になるというおかしな状況に、十六夜は冷ややかな声色で尋ねる。
「雪男はどうした。連れてこなかったのか」
「屋敷を留守にするわけにはいかないので置いてきました。まあ、ここに連れて来れば父様と喧嘩・・・というか殺されかねないので」
「当然だろう。・・・朔、お前ちゃんと・・・」
「はい、わかっています」
暗黙の了解と言わんばかりにふたりが頷き合うと、それを楽しく眺めていた晴明がようやく口を開いた。
「で?私への祝辞はないのかな?」

