「け・・・汚された・・・」
「馬鹿かお前。でもどうだ、久々に胸高鳴ったんじゃないのか?」
露骨に、はあ?という表情で本から目を上げない朔を見つめていると、朔はまだ雫が滴る濡れた前髪をかき上げながら、ふっと笑った。
「積極的な女ってどう思う?」
「え・・・」
朔から珍しく相談めいた問いかけをされて雪男が言葉に詰まると、ようやく朔が本から顔を上げる。
答えをじっと待っている朔に、大人の威厳を見せつけようとした雪男が気張って胸を張った。
「なんだ、主さまは積極的な女が好きなのか?」
「お前はどうなんだって話をしてる。答えてやるから先に言え」
・・・大人風を吹かしたはずなのに何故か遥か上から目線で朔に返された雪男は、腕組みをして首を傾けて考えた。
「まあ・・・まんざらじゃない気がする」
「へえ」
「主さまはどうなんだよ」
「俺は迫られるのも迫るのも好き」
「・・・蛙の子は蛙ってやつだな」
朔から恋愛話をしてきたのはこれが初めてかもしれないな、と思うとつい顔がにやけた。
「そろそろ主さまも嫁取りか?」
「本を読みたいからあっち行ってろ」
・・・全くもって身勝手。
べえ、と舌を出して日陰の多い部屋に移ると、そこにはまだ寝足りなかったのか、朧がまん丸になって寝ていた。
「お前の兄ちゃんはほんっと自分勝手だよな。先代そっくりだよ」
薄い掛け布団をかけて大きく伸びをしていると、玄関から鈴の音のような可愛らしい声が聞こえた。
「ごめん下さい、朔ちゃん、雪ちゃん、居る?」
愛しい人の声。
「馬鹿かお前。でもどうだ、久々に胸高鳴ったんじゃないのか?」
露骨に、はあ?という表情で本から目を上げない朔を見つめていると、朔はまだ雫が滴る濡れた前髪をかき上げながら、ふっと笑った。
「積極的な女ってどう思う?」
「え・・・」
朔から珍しく相談めいた問いかけをされて雪男が言葉に詰まると、ようやく朔が本から顔を上げる。
答えをじっと待っている朔に、大人の威厳を見せつけようとした雪男が気張って胸を張った。
「なんだ、主さまは積極的な女が好きなのか?」
「お前はどうなんだって話をしてる。答えてやるから先に言え」
・・・大人風を吹かしたはずなのに何故か遥か上から目線で朔に返された雪男は、腕組みをして首を傾けて考えた。
「まあ・・・まんざらじゃない気がする」
「へえ」
「主さまはどうなんだよ」
「俺は迫られるのも迫るのも好き」
「・・・蛙の子は蛙ってやつだな」
朔から恋愛話をしてきたのはこれが初めてかもしれないな、と思うとつい顔がにやけた。
「そろそろ主さまも嫁取りか?」
「本を読みたいからあっち行ってろ」
・・・全くもって身勝手。
べえ、と舌を出して日陰の多い部屋に移ると、そこにはまだ寝足りなかったのか、朧がまん丸になって寝ていた。
「お前の兄ちゃんはほんっと自分勝手だよな。先代そっくりだよ」
薄い掛け布団をかけて大きく伸びをしていると、玄関から鈴の音のような可愛らしい声が聞こえた。
「ごめん下さい、朔ちゃん、雪ちゃん、居る?」
愛しい人の声。

