空が真っ白に光る。
その中から羽音が聞こえた。
目を開けていられないほどに眩しくて、腕で目を庇いながらも銀は空を見つめ続けた。
「神に願ったのは、お前か」
「……俺だ。あなた方は…?」
「俺たちは神の使い。神の代行者。お前の血を吐くような祈りの声と楽が神の耳に届いた。さあ、願いを言え」
ばさりと音を立てて舞い降りたのは、真っ青な碧い鳥と、真っ赤な朱い鳥だった。
腕に抱えきれないほどの大きさで、素晴らしく尾が長く、身体の色と同じ碧い瞳はどこか達観したような光を浮かべている。
全身から神聖な空気を纏い、間違いなく神の使者であると知っている潭月は、ゆっくり両膝をついて笑みを浮かべた。
「銀、何をしている?今こそお前の願いを叶えてもらう時だぞ」
「あ、ああ…」
ごくりと喉を鳴らした銀は、碧い鳥に寄り添うようにして傍に居る朱い鳥に穴が空くほど見つめられて緊張しながら、潭月と同じように両膝をついて真っ直ぐに碧い鳥を見つめた。
「俺と夫婦になる女を…若葉という女の余命を伸ばしてほしい。せめて人としての寿命を全うするまでは、生きさせてやってほしい」
「………それは不可能だ。若葉という女の寿命は生まれ落ちた時から、これから約10年後に死ぬと定められている」
「そんな…」
絶句して唇を震わせていると、碧い鳥は瞳を閉じてしばらくの間黙り込んだ。
もう望みはないと激し落胆を覚えた銀が大地に両手を突いて俯いた時、碧い鳥は銀に近寄って、細く長い脚を銀の視界に入れた。
「だが、若葉という女が転生した時、お前にはわかるようにしてやる。記憶を持ったまま転生するかはわからないが、お前は必ず見つけることができるだろう」
「…!若葉が…転生…」
「輪廻は巡り、いずれ再び人としての生を受けて生まれ変わる。生の長いお前ならば、再び巡り合えるだろう」
結局は若葉は死んでしまう――
だが再び転生して、転生した時に若葉を見つけることができると教えられた銀は、顔を輝かせて隣に立っていた主さまを見上げた。
「助かる。鬼族から神に感謝の意を」
風の無い中朱い鳥と碧い鳥はふわりと舞い上がり、笑ったように見えた。
「素晴らしい楽と舞いだった。木花咲耶姫からの力添えもあったからこそ神に届いた。さらばだ」
「木花咲耶姫…?息吹が…?」
2羽は振り返らずに飛び去り、皆は姿が見えなくなるまで見守った。
銀は泣き顔を見られないように両手で顔を覆い、肩を震わせていた。
その中から羽音が聞こえた。
目を開けていられないほどに眩しくて、腕で目を庇いながらも銀は空を見つめ続けた。
「神に願ったのは、お前か」
「……俺だ。あなた方は…?」
「俺たちは神の使い。神の代行者。お前の血を吐くような祈りの声と楽が神の耳に届いた。さあ、願いを言え」
ばさりと音を立てて舞い降りたのは、真っ青な碧い鳥と、真っ赤な朱い鳥だった。
腕に抱えきれないほどの大きさで、素晴らしく尾が長く、身体の色と同じ碧い瞳はどこか達観したような光を浮かべている。
全身から神聖な空気を纏い、間違いなく神の使者であると知っている潭月は、ゆっくり両膝をついて笑みを浮かべた。
「銀、何をしている?今こそお前の願いを叶えてもらう時だぞ」
「あ、ああ…」
ごくりと喉を鳴らした銀は、碧い鳥に寄り添うようにして傍に居る朱い鳥に穴が空くほど見つめられて緊張しながら、潭月と同じように両膝をついて真っ直ぐに碧い鳥を見つめた。
「俺と夫婦になる女を…若葉という女の余命を伸ばしてほしい。せめて人としての寿命を全うするまでは、生きさせてやってほしい」
「………それは不可能だ。若葉という女の寿命は生まれ落ちた時から、これから約10年後に死ぬと定められている」
「そんな…」
絶句して唇を震わせていると、碧い鳥は瞳を閉じてしばらくの間黙り込んだ。
もう望みはないと激し落胆を覚えた銀が大地に両手を突いて俯いた時、碧い鳥は銀に近寄って、細く長い脚を銀の視界に入れた。
「だが、若葉という女が転生した時、お前にはわかるようにしてやる。記憶を持ったまま転生するかはわからないが、お前は必ず見つけることができるだろう」
「…!若葉が…転生…」
「輪廻は巡り、いずれ再び人としての生を受けて生まれ変わる。生の長いお前ならば、再び巡り合えるだろう」
結局は若葉は死んでしまう――
だが再び転生して、転生した時に若葉を見つけることができると教えられた銀は、顔を輝かせて隣に立っていた主さまを見上げた。
「助かる。鬼族から神に感謝の意を」
風の無い中朱い鳥と碧い鳥はふわりと舞い上がり、笑ったように見えた。
「素晴らしい楽と舞いだった。木花咲耶姫からの力添えもあったからこそ神に届いた。さらばだ」
「木花咲耶姫…?息吹が…?」
2羽は振り返らずに飛び去り、皆は姿が見えなくなるまで見守った。
銀は泣き顔を見られないように両手で顔を覆い、肩を震わせていた。

