銀に言われた通り大人しく寝たままの若葉は、胸の異音を銀に伝えようか迷っていた。
そして銀は丙から聞いたことを若葉に問おうか、迷っていた。
結局奇妙な沈黙が流れると、銀の尻尾を握っている若葉の手が今度はぎゅっと力いっぱいつねったので、痛覚のある尻尾からの激痛に銀が飛び上がった。
「こら、何をする」
「ぎんちゃん何か隠し事してる顔。私に教えて」
「それを言うならばお前も何か俺に隠し事をしているんじゃないのか?お前から言ってみろ」
「ぎんちゃんから言ってよ。そしたら私も言うから」
「何故俺から言わなければならないんだ。お前から言え」
軽い押し問答を何度か繰り返した後、若葉は銀から苦い薬湯の入った湯呑を手渡されて一気に飲み干すと、口直しに息吹が用意してくれていた金平糖をすぐさま口に入れて肩で息をついた。
「私、病気なんでしょ?胸から変な音がするの。どうしてだろ…」
「…晴明の薬を飲み続けていればいずれ完治する。こんな極寒の中川に入るなど正気の沙汰じゃないぞ。どれだけ心配したと思っているんだ」
「でもぎんちゃんに会えた。本当に天国かと思った。ぎんちゃん…置手紙も何もせずに家を出て…ごめんね?…怒ったでしょ?」
申し訳なさそうに伏し目がちになった若葉の両頬を思いきり引っ張った銀は、鼻に軽く甘噛みしながら笑うと、指で若葉の耳たぶをくすぐった。
「怒りよりも呆然とした。まさか盗み聞きしていたとはな。俺も…売り言葉に買い言葉で思ってもいないことを口走った。そのせいでお前が……」
「ぎんちゃん?」
危うくあと10年ほどしか生きられないことを口にしそうになった銀はが思わず固まってしまうと、その危機を救うかのように息吹が顔を出しに来たので、はぐらかすために尻尾と耳をぴょこぴょこ動かして息吹を夢中にさせた。
「しっ、銀さん…っ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと触ってもいい?ちょっとだけ!」
「助平め、十六夜に言い付けてやるぞ」
ふわふわの尻尾の匂いを鼻にあてて匂いを嗅いでいた若葉が、大好きな息吹の登場に身体を起こして顔を輝かせた。
そして若葉が尻尾を触り、息吹が頭の上の耳を触りまくっていると、今度は不機嫌顔の主さまが顔を出しに来た。
「息吹、こっちに来い。若葉、お前は体調が良くなるまでここに居ろ。その後は銀との祝言を挙げる。準備はこちらに任せておけ」
「主さま、ありがとう。ぎんちゃんと…夫婦に…」
噛み締めるように呟いた若葉の頭を撫でた銀は、若葉との時を噛み締めて、一瞬でも忘れないでおこうと決めて尻尾を耳を動かしまくって息吹を夢中にさせると、さらに主さまを不機嫌にさせた。
そして銀は丙から聞いたことを若葉に問おうか、迷っていた。
結局奇妙な沈黙が流れると、銀の尻尾を握っている若葉の手が今度はぎゅっと力いっぱいつねったので、痛覚のある尻尾からの激痛に銀が飛び上がった。
「こら、何をする」
「ぎんちゃん何か隠し事してる顔。私に教えて」
「それを言うならばお前も何か俺に隠し事をしているんじゃないのか?お前から言ってみろ」
「ぎんちゃんから言ってよ。そしたら私も言うから」
「何故俺から言わなければならないんだ。お前から言え」
軽い押し問答を何度か繰り返した後、若葉は銀から苦い薬湯の入った湯呑を手渡されて一気に飲み干すと、口直しに息吹が用意してくれていた金平糖をすぐさま口に入れて肩で息をついた。
「私、病気なんでしょ?胸から変な音がするの。どうしてだろ…」
「…晴明の薬を飲み続けていればいずれ完治する。こんな極寒の中川に入るなど正気の沙汰じゃないぞ。どれだけ心配したと思っているんだ」
「でもぎんちゃんに会えた。本当に天国かと思った。ぎんちゃん…置手紙も何もせずに家を出て…ごめんね?…怒ったでしょ?」
申し訳なさそうに伏し目がちになった若葉の両頬を思いきり引っ張った銀は、鼻に軽く甘噛みしながら笑うと、指で若葉の耳たぶをくすぐった。
「怒りよりも呆然とした。まさか盗み聞きしていたとはな。俺も…売り言葉に買い言葉で思ってもいないことを口走った。そのせいでお前が……」
「ぎんちゃん?」
危うくあと10年ほどしか生きられないことを口にしそうになった銀はが思わず固まってしまうと、その危機を救うかのように息吹が顔を出しに来たので、はぐらかすために尻尾と耳をぴょこぴょこ動かして息吹を夢中にさせた。
「しっ、銀さん…っ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと触ってもいい?ちょっとだけ!」
「助平め、十六夜に言い付けてやるぞ」
ふわふわの尻尾の匂いを鼻にあてて匂いを嗅いでいた若葉が、大好きな息吹の登場に身体を起こして顔を輝かせた。
そして若葉が尻尾を触り、息吹が頭の上の耳を触りまくっていると、今度は不機嫌顔の主さまが顔を出しに来た。
「息吹、こっちに来い。若葉、お前は体調が良くなるまでここに居ろ。その後は銀との祝言を挙げる。準備はこちらに任せておけ」
「主さま、ありがとう。ぎんちゃんと…夫婦に…」
噛み締めるように呟いた若葉の頭を撫でた銀は、若葉との時を噛み締めて、一瞬でも忘れないでおこうと決めて尻尾を耳を動かしまくって息吹を夢中にさせると、さらに主さまを不機嫌にさせた。

