ふと後ろの会話が耳に入る。


「なの?プロだけでも3つのチームからって聞いたけど」


「途中から入部したのにすごいよねっ」


まるで別世界の人みたいになってしまった藤堂君…。


「プロ…かぁ」


あたしは再び、コートの藤堂君に視線を移した。


「え?」


あたしの視界を塞ぐように立っている。


「ユキ?」


コートが見える位置に体をずらそうと動くけど…。


またあたしを邪魔するような位置に、ユキが動いた。


「どうしたの?」


少し不機嫌そうな表情をしたユキ。


何も言ってくれないから、きょとんとあたしは見つめるしかできない。


「……」


そのままじっと見つめ合う。