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16歳、高校生になったあたしは。
今、とっても悔しい。
悔しい。
また、勝てなかった。
……アイツに。
「麻耶すごいね、2位!」
…すごくない。
「あたしにも学力分けてー!!」
ごめん、分け方知らないんだ。
「なんで…また…っ!
日向ーっ!!」
廊下をダッシュで走って。
日向を探す。
そして、日向は。
鬼ごっこをして、はしゃいでいた(ように見えた)。
「日向っ!
鬼ごっこなんかしてるのに、何でアンタが1位なのよッ!」
あたしと日向の差、およそ20点。
日向はブッチギリの1位。
「さぁ、何でだろうな」
「さぁ、って!
どうやって勉強してるのか、お…
教えてよ…」
日向はずるい。
顔が整ってて、運動神経抜群で、
そして頭がいい。
あたしだって…幼なじみである日向に、どれか1つでも勝りたい。
でも、顔なんて生まれつきだし、運動神経なんて頑張ればよくなるものじゃない。
だったら頭で…!!
「簡単だよ、麻耶」
「え!?
簡単!?」
「そ。授業でやったことを覚えればいいだけ」
なッ…!!
その覚え方をあたしは知りたいって言ってるでしょうが!!
「じゃ、俺鬼で他のやつ追いかけなきゃいけねーから、またな」