さすがに閉店三十分前になると客足も途絶える
売り場整理したり、在庫確認したりと何となくみんなが閉店に向けて準備をしている時
時計売り場に男性客が一人でやって来た
チッ、閉店前に客かよ
心の中で舌打ちしながら
声を掛ける
「いらっしゃいませ。お気に入りのものがございましたら、お出ししますのでおっしゃってください」
棒読みになってないよな?
見た感じ俺と変わらないような年格好だけど爽やかな雰囲気が若そうにも見える
冷やかしなのかどうなのか判断しようとしていると
「すいません。これ、出して貰えますか?」
言われた商品をショーケースの上に出しベルベットのトレイにそっと置く
「ご試着なさいますか?」
閉店時間が迫ってる。早く決断して欲しい
「いいんですか?」
と言ってその男が袖を捲った左手を見て驚いた
彼の手首にくっきりと歯形がついていたからだ
売り場整理したり、在庫確認したりと何となくみんなが閉店に向けて準備をしている時
時計売り場に男性客が一人でやって来た
チッ、閉店前に客かよ
心の中で舌打ちしながら
声を掛ける
「いらっしゃいませ。お気に入りのものがございましたら、お出ししますのでおっしゃってください」
棒読みになってないよな?
見た感じ俺と変わらないような年格好だけど爽やかな雰囲気が若そうにも見える
冷やかしなのかどうなのか判断しようとしていると
「すいません。これ、出して貰えますか?」
言われた商品をショーケースの上に出しベルベットのトレイにそっと置く
「ご試着なさいますか?」
閉店時間が迫ってる。早く決断して欲しい
「いいんですか?」
と言ってその男が袖を捲った左手を見て驚いた
彼の手首にくっきりと歯形がついていたからだ



