「っで、どうする?」

また、考え事してた

「どうする?って」

「俺は今日の所は満足したし、後は荒川だろ?」

そうなんだけどさ

何か改まって、どうぞ!ってされてもねぇ

「今日はいいや。大丈夫。充分、目で堪能したから満足。噛むのはまたでいいよ」

「本当にいいのか?」

「うん。ありがと」

結局その日、私は安達くんの手首は噛まずに家に帰った

ドアを開け部屋に入り、お気に入りのソファーに座る

いつもなら、クッション抱えて安達くんの手首を思い出し悶絶するところなんだけど今日はしなかった

「疲れたな」ってソファーに寝転がる

だけど嫌な疲れじゃなくて、満足感のある疲れだった

そっと、目を閉じるとあの神の手首が浮かぶ