カウンターに座ったら、お店のカウンターの棚に並べて置かれてるお酒を眺めてた。
すると一君が戻って来て、にっこりと笑顔を私に見せた。
「今日、アイツ来てるよ」
「アイツって……亨のこと?」
「久しぶりに亨が来てるんだよ。だから何かあったら頼ってみるのも……『イヤっ!! こんな事で頼りたくない』
一君が私を心配して言ってくれたのに、私は彼の言葉を遮るように終わらせた。
驚いた顔をしてたけど、いつもの優しい笑顔で私の肩をポンと軽く叩く。
「奈々佳ちゃんが亨に相談したくないなら、無理に相談とかしなくていいんだよ?」
「……うん」
森瀬亨(もりせ とおる)。
私が高校の時に付き合ってた人。
早く言えば元カレ。
亨は誰にでも優しくてイケメンだから、女の子に囲まれてた。
それを見るのが凄く嫌だった。
