ナンバー達の歓喜の声が上がる。
「あたし達はこの地で産まれ、この地で生きる権利があるわ!」
【何をバカな! 化け物は殺せと従者殿から仰せつかっているのだ!】
ロキがバカ笑いをしながらオーデンの隣に立った。
「へ~え? キャンデラがそう言ったのか? 何の訓練もされてないタダの人間がさ、俺達に敵うとでも思ってんの? あんたら人間の数が減るだけだぜ」
獲物を狙う目に睨まれ、警官達は震え上がった。
「止しなさい。ここで殺せば、女王の思う壷」
そう言われ、ロキは舌打ちをした。
オーデンはまたパトカーへと歩み寄る。
警官達の恐怖から来る発砲を浴びながら。
「くそっ! なぜ当たらない!!」
「教えましょうか?」
『うわああっ?!』
弾を込める警官が冷や汗を流しながら言うと、いつの間に車内に入ったのか、そこにはバルドルが微笑みながら銃を突き付けていた。

