「攻撃を止めて。敵わないことは、バルドルの行動でわかったでしょ?」
警官は悔しそうに歯を噛み締めた。
「女王に伝えなさい。あたし達は反逆者でもなければ犯罪者でもない。造られた者でも生きる権利がある。あたし達は誓いを立てるわ。人間社会を壊しはしないことを。そしてそちらも、こちの社会に干渉しないことを誓いなさい。
それができないと言うなら…」
オーデンが左腕を上げると、ナンバー達は武器を構えた。
「容赦なく、人間を狩る!」
警官達はまたギリリと歯を噛み締め、車から下りた。
「化け物がよくほざく。独立宣言のマネゴトか?」
「そうとってくれて構わないわ。人間達(あんた達)がナンバー達(あたし達)を化け物呼ばわりしようとも、あたしはその呼び名に、生き続けれるだけの誇りを持てる」
オーデンの言葉にナンバー達は声援を贈りつづけた。
警官長はしかめっつらになりながら踵を返し、車に乗り込みながら言った。
「一応は伝えておいてやる。だが、いくらそんな言葉を言ったとて、女王が降された命とあらばその言葉は覆され、お前達は抹殺されることを、忘れるな。」
吐き捨てるように言うと、パトカーの軍団はその場から去り、静寂が訪れた。

