あれ? これ…なんの臭いだろう? もう1度近くに寄ると、ダイちゃんから…いつもはしない臭いがした。 この臭いは、遅く帰って来た時のパパと同じ。そうだ…アルコールの臭いだ。 「お酒、飲んできたの?」 その問いかけに対して、ダイちゃんはなにも答えず…逆にあたしに質問を投げてきた。 「なんで、ここに来たんだよ?」 「ダイちゃんに…会いたかったから」 「もう9時過ぎてんだぞ。早く帰れよ!」 どうして、そんな冷たい言い方するの? ますます…不安で胸が押しつぶされそうになってくる。