私は悠希に寄り掛かって、出来るだけ動かないで静かにしていた。


降りる駅が近付いてくると、掛けてくれていたジャンパーを静かに取った。

「朋花、もうすぐ着くよ」


私は寝ていましたという風にゆっくり目を開けて、欠伸をした。


「ありがとう、ジャンバー掛けてくれて」

「え?知っていた?」

「ん、一瞬目が覚めて、見たら掛かっていたから」


悠希は何も答えず、外を見た。

知られたくなかったのかな?


悠希が何を考えているのか分からない。

遊園地はとても楽しかったし、今日の悠希はとても優しかった。


でも


たまに何かを考えいる。

それが何かなんて分からない。