「よろしく」


小さい声で言う悠希が隣りに立っていた。


まさかのまさかで…


悠希は隣りの席になった。


悠希が見える席にと願ったけど、隣りは近過ぎる。


心臓がドキドキを通り越して、バクバクと大きな音と立てている。


悠希に聞こえてしまうのを恐れて、「トイレ」席を立って、トイレに逃げ込んだ。


便座に座り、胸を押さえて必死に気持ちを落ち着かせた。


何度も深呼吸を繰り返し、やっと落ち着いてきて、ゆっくりと教室に戻った。


悠希は机に顔を伏せていた。