「………?」 窓開けっ放しだったっけ? 揺れるカーテンの隙間から入り込む光。 その光に目を細めた。 「……なぁん」 ユイが腕から滑り降りて窓に向かう。 「……っ…」 振り向いたユイに誰かが重なって見えた。 ゆっくりとカーテンが膨らんでそれすら気持ちに拍車をかける。 『…ありがとね。もう何もないわ』 スルリと言葉が頭に響く。