「…愛おしいんだ」 この青空は愛おしい。 振り向いてくれない君に、どれだけ手を伸ばしたって届かない焦れったいあの感情に似ていると。 手を伸ばしたって届かない触れられない君の心のような青空。 弱音を吐かないから、ずっと君の心が知れなくて怖いと言ったのに。 いつの間にか馴れてしまったこの関係は、前に進まなかったんだ。 ただ、背中合わせで一歩もその場から動かなかったんだ。 君があたしを見てくれないと、口実を作って、でもあたしだって何も見せてないじゃない。