先輩がドジ女に恋をした。




「そういえば、亮太先輩!」

「ん?なに?」



昼食を終えておしゃれな店がたくさん立ち並ぶA通りに向かって歩いてると
優羅ちゃんが話しかけてきてくれた。



見下ろすと、そこには可愛い俺の・・・・彼女。


済んだ深い茶色の瞳は相変わらずで、俺はこの瞳が好きだなと思った。




「次の大会はいつあるんですか?」


「大会?」


「はい。日向亮太先輩といえば、テニスなんでしょ?
クラスメイトがいつも『かっこいい』って騒いでます。」


「あ~・・・かっこいいかは、よくわからないけど。」


「それで、わたし、もっと先輩のこと知りたいから・・・
大会を見に行けるんなら、行きたいなって思ってて。」


「本当に!?」



優羅ちゃんが、俺を見に来てくれる・・・・・