廊下にでると、ちょうど部の1年で一番仲が良い中宮 徹が
俺を昼食に誘いにきたところだった。
「お!真司。」
「おっす、ミヤテツ。」
ミヤテツっていうのは、こいつのあだ名。
中宮のミヤと徹(とおる)を音読みしたテツでミヤテツ。
呼びやすいから、俺がそう呼んでいると、部内に広がった。
「ちょうど、おまえを飯に誘いに来たんだ。」
「わかってるよ、早く行くぞ!」
ミヤテツは「ちょっと、待てよ」と俺の後を着いて来た。
「そういえば、ホントなのかよ!?
堀川とキャプテンが付き合うようになったって。」
「おまえもそれかよ。
ああ、ホントだよ。」
「マジで!?
堀川、あのキャプテンを落とすなんてやるな~!」
「ちげぇよ。キャプテンから告ったの。」
「マジ!?」
ミヤテツは口元をひくつかせて目を見張る。

