「今度はどうしたんだ?
豆腐にしょうがと間違えてからしをかけたか?
隣のシローの綱をはずしちまったか?
それとも、家族の洗濯物に綺麗な色をつけたか?」
今までの経験からの分析をはかる。
優羅は、半泣きで俺を見て
首をふる。
「明日、提出の課題。
ちゃんと毎日コツコツやってたのに
さっきカフェオレをかけちゃって。」
頭をがくっと落として
おそるおそる背中にかくしていた
茶色く染まっているノートを見せる。
「あーあ。」
そのノートは、もはやそう言うしかない状態にまでなっていた。
「どうやってかけたら、ここまで変色するんだ?」
「普通に・・・。」

