「なんで?」


不機嫌そうに口を開いたのは今まで黙っていた拓巳。



「だって両方好きだと言ったんだ。ってことは2人は両思いだってこと。両思いなら付き合うのが自然な流れじゃないのか?」



隆斗のもっともな言葉に黙り込む男たち。


「……でも楓は…彼氏はいらないって…」



沈黙を破ったのは意外にも慎弥だった。


そのことに驚いた顔をした男たちだったが、確かに慎弥の言う通り楓は彼氏はいらないと、つい最近まで言っていた。



だったらなぜ、と男たちは考え込み、重苦しい沈黙が続いた。


「…ああ、もう!なんかモヤモヤする!俺、直接楓に聞いてくる!」

「ちょ……」



みんなの制止も聞かず、思いきりドアを開けた雅輝。


そんな雅輝は驚くべき瞬間を見た。