いざ食べようとすると屋上のドアがバンッ、と音を立てて開いた。
あたしのランチタイムを邪魔するのは誰だよ、と内心ご立腹なあたしはドアを開けた人物をキッ!と睨んだ。
そこに立っていたのは、
「ちょ、楓置いてくなよな。俺だって飯まだだっつうの」
息を切らした唯だった。
「……おー。わりぃわりぃ」
「わりぃ、って……女の言葉遣いじゃねぇよ」
ぶつぶつ言いながらあたしの横に座り、コンビニ袋からメロンパンを取り出した。
「…菓子パンって。体にわりぃぞ」
「そういう楓は……弁当じゃん。意外だ……」
「なんだそれ」
あたしって唯の中ではどんなイメージなんだろう。
「……てか楓の弁当メルヘン!意外すぎる………」
いや、うん。
あたしも意外だと思う。

