恋の行方〜甘い約束〜

その瞬間顔を勢いよくあげて、何かに気付いたような顔をした花梨ちゃんが目に映った。






「…?」





首を傾げて花梨ちゃんの様子を伺う。






すると周りが、俺達が見つめ合ってるって少しずつ騒ぎ始めて、花梨ちゃんはまた真っ赤な顔をして、そのまま俯いてしまった。






…何だろう?





…もしかして、いい言い訳でも思い付いちゃったのかな?






だったら、俺も他の手を考えなくちゃな。






そんな事を思いながら、担任に促された席へ座ろうと一歩前へ出た。






『先生っ!』





一人の女の子が手を上げて立ち上がる。





花梨ちゃんの後ろに座ってる少し勝ち気そうな顔をした、ショートカットの女の子。




俺もみんなもその女の子を見つめる中、俺にとってはすごい嬉しい提案をしてくれた。