恋の行方〜甘い約束〜

『……平気だもん。
ゆっくりなんてイヤ。克服するまで、ずっとあの時の事覚えてなくちゃいけないの?

私は!純君に忘れさせて欲しい。

焦りなんかじゃないよ。私も純君に触れたい。

ギュって抱き締めて安心させて欲しいのっ!』





ブランコから腰を浮かせて、俺の胸に飛び込んできた花梨は、やっぱり震えていた。





だけど





必至に怖さと向き合って、俺とも向き合おうとしてくれた花梨。






震える体を、最初は優しく包むように、





それに反応して腕に力をいれた花梨よりも





強く強く抱き締めた。