恋の行方〜甘い約束〜

『もっと高校生が興味ある話とかしなくちゃね!
例えば恋愛とか…

雨宮さんは、好きな人とか、彼氏とかいる?』





好きな人…




一瞬にして暗い顔をしてしまった…





『もしかして、片想いとかしてるのかな?』




首を横に振る。





『じゃあ彼氏とかいるのね?羨ましいな…。』





その声が、切な気で思わず顔をあげて見てみると、




『私はね、かれこれ10年同じ相手に片思い!
なかなか振り向いてくれなくて…

って…また自分の話にするとこだった!』




私…あまり話したくないから出来れば先生の話聞いていたいんだけどな…。





そんな心を読み取ったのか先生は





『ケンカしちゃったのかな?
それとも…今回の事が原因で合わせる顔が…ない?』




今まで何も聞いてこなかった先生の、

いきなり核心ついた質問に、思わず息を飲んでしまう。




『…図星みたいだね。
言いたくないかもしれないけど…聞かせてくれる?

担当医としてじゃなくて…同じ恋する女性として相談に乗っちゃダメかな?』