『雨宮さーん?』 名前を呼ばれてはっとする。 『どうしたの?昨日会ったときより暗い顔してる。 ピアノの話はもう飽きちゃった?』 昨日純君を追い返してしまってから心ここに在らず状態の私は、今みたいボーッとしてることが多かった。 そんな時、心理カウンセラーの先生が病室にやってきて。 非番なんだってニコニコしながら、ピアノの譜面を広げ、これからレッスンにいくという。 最初は先生の話を聞いてたのに、つい純君の事考えちゃってたみたいでボーッとしちゃってた…。