ゾロゾロと出口へ向かって歩き出す。





『純…ちょっといい?』





見るとそこには帰り支度を済ませた京香の姿があった。





「…何?」





尋ねる俺に、京香は気まずそうに豊達を見た。





『純!俺ら先に歩いてるから。早く来いよ!』





気を利かせてその場から離れていく豊。





だけど正直一緒にいて欲しかった。





離れてく豊達を見てから京香は俺を見て…






『さっきはごめん…』





俯き小さく呟くようにそう言った。





いつも馬鹿みたいに明るくて、ホント性別越えて何でも話し合えてた京香。





俺はそう思っていたけれど、京香は違ったんだ。






「俺こそ…応えてあげられなくてごめん…。本当は何となく気づいてたんだ京香の気持ちに…。」





だけど、ずっと知らないフリしてた。





京香が俺を想う気持ちと俺が京香に抱いてる気持ちは全然違うものだったから…