悲しげな顔に走り去る後ろ姿が…泣いていた。




きっと…




ううん絶対…




京香ちゃんは純君が好き…なんだ…。




『純っ!!』




大きな声が遠くから聞こえて、やって来る数人の人達。




『豊っ!!』




嬉しそうに手を振り答える純君。




駆け寄ってくる人の中には数人女の子の姿もあったけど、京香ちゃんの姿はなかった。




『久しぶりだなっ!元気か?』




バシバシ純君を叩きながら再会を喜ぶ男の子。




『痛いよ。相変わらず馬鹿力だな豊!』




叩かれた肩を、私の手をほどき擦る純君は、すごく笑顔だった。




『あれ?』




隣にいる私を見て首を傾げる豊君。




『俺の彼女。花梨っていうんだ。』




「雨宮花梨です。こんにちは。」




ペコリと頭を下げて挨拶をした。