起き上がった私を見て、長い足で2、3歩歩きあっという間に私の側へやってくる。



『花梨ちゃん、具合は悪くない?どこか痛いところは?』



そして手を延ばして私の髪を撫でてくる。



ドキン!!



心配そうに私を見つめるその整った顔に、触れてくる手に、心臓が騒ぎ出して、顔が熱くなってくる。



「へ、平気…」



『良かった…』



ニッコリと笑うその顔に、目が離せない。





「本…当に…アリサちゃん、なの?」




だって…私の知ってるアリサちゃんは…色が白くて…フリフリスカートがよく似合ってて…本当にお人形のような女の子だったんだよ?




なのに、目の前にいるアリサちゃんは、健康的な肌の色に、大きな背。私に触れるその手なんか、すごく大きくて…




どこからどう見ても、男の子にしか見えない。