ガラッ






保健室のドアが開き、ドタドタと音を立てて京平君が戻ってきた。





そして後ろから藍ちゃんも…





『腹減ったぁ!とっとと食おうぜ!』





『保健室の消毒の臭いの中お昼って不思議な感じするわね。はい、花梨の鞄とお弁当!』






「あ、ありがと…」







うわぁ…。藍ちゃん達が戻って来なかったら私、純君に“好き”って言っちゃってたっ!







二人に聞かれなくて良かったよぉ…







『…花梨?顔赤いよ?』







藍ちゃんに言われて、ドキっとしてしまう。





『…なんか二人で変な事、してないでしょうね?』






勘ぐるような藍ちゃんの言葉に更に動揺…






「し、してないよっ!何よ変な事って!」






焦るからどもって余計怪しまれたけど…






純君はそんな私達を笑顔で見てて、それに気付くと胸がまたドキンと音をたてた。






人を好きになるって、…こんなにドキドキすることなんだね。