「ありがとう!
あきらクン……って、加藤先輩は、保険委員長だったっけ!?」
「おう、知らなかったのか?
加藤は、ヒトと関りあうのが好きだから。
ヒト助けも面倒じゃないって言ってたな。
将来のユメは、看護師だったっけ?
介護師だったっけ?
何にしても、いいユメもってんだからさ。
お前もあんまし、遠回りするなよ?
な、加藤?」
「うるせえ、よ!」
怒鳴る先輩の顔は、なんだか赤い。
そっか……
そうなんだね。
みんな、何かを守るために、顔を持つ。
好きな誰かとか。
それとも、ヒトにはちょっと恥ずかしくて言えない本心だったり。
それは、皆が持っている、普通な、コト。
少し、ほっとした気分で、わたしは、前を見る。
紫音のコトだから……あと、一つぐらい、持っている……かな。
……わたしが望む、最後の、顔を。
「守屋、はやく!」
加藤先輩に呼ばれて、わたしは、走った。
紫音の元へ。
「よゆーがあったら、紫音に何も出来なくて悪かった、と伝えてくれ」という、あきらクンの声に送られて。
わたしは、走る。
あきらクン……って、加藤先輩は、保険委員長だったっけ!?」
「おう、知らなかったのか?
加藤は、ヒトと関りあうのが好きだから。
ヒト助けも面倒じゃないって言ってたな。
将来のユメは、看護師だったっけ?
介護師だったっけ?
何にしても、いいユメもってんだからさ。
お前もあんまし、遠回りするなよ?
な、加藤?」
「うるせえ、よ!」
怒鳴る先輩の顔は、なんだか赤い。
そっか……
そうなんだね。
みんな、何かを守るために、顔を持つ。
好きな誰かとか。
それとも、ヒトにはちょっと恥ずかしくて言えない本心だったり。
それは、皆が持っている、普通な、コト。
少し、ほっとした気分で、わたしは、前を見る。
紫音のコトだから……あと、一つぐらい、持っている……かな。
……わたしが望む、最後の、顔を。
「守屋、はやく!」
加藤先輩に呼ばれて、わたしは、走った。
紫音の元へ。
「よゆーがあったら、紫音に何も出来なくて悪かった、と伝えてくれ」という、あきらクンの声に送られて。
わたしは、走る。



