相変わらず行列の自分のカフェをチラリと見ながら早足の薫について行く。
秋風が心地よく髪を泳がせて、気持ちがいい。
潮の香りがふわっとした時、しぃを思い出した。
なんで?
あっ、そうか。あいつと言えば『海』なんだ。
あいつが来てから3日が経った。
お客さんは毎日すごい数だし、売り上げも右肩上がり。
有り難い事、この上ない。
だけど、だけど、だけど。
常連だったお客さんが来なくなってしまった。
学校帰りに窓際の席に座ってアニメのキャラクターの絵を描いていた女子高生。
いつも3人で来ていた女子大生。
紅茶を楽しみに来てくれていたおじいさん…。
他にも何人かいたのに。
誰の顔も見なくなった。
そうだ。
薫もだ。
「うわっ!」
「寝ぼけた顔すんな」
いきなり顔に冷たいものが飛んで来た。
…海に来てたんだ。
「何すんのよ。冷たいでしょ?」
薫は楽しそうにあたしに冷たい水をかけて来る。
秋風が心地よく髪を泳がせて、気持ちがいい。
潮の香りがふわっとした時、しぃを思い出した。
なんで?
あっ、そうか。あいつと言えば『海』なんだ。
あいつが来てから3日が経った。
お客さんは毎日すごい数だし、売り上げも右肩上がり。
有り難い事、この上ない。
だけど、だけど、だけど。
常連だったお客さんが来なくなってしまった。
学校帰りに窓際の席に座ってアニメのキャラクターの絵を描いていた女子高生。
いつも3人で来ていた女子大生。
紅茶を楽しみに来てくれていたおじいさん…。
他にも何人かいたのに。
誰の顔も見なくなった。
そうだ。
薫もだ。
「うわっ!」
「寝ぼけた顔すんな」
いきなり顔に冷たいものが飛んで来た。
…海に来てたんだ。
「何すんのよ。冷たいでしょ?」
薫は楽しそうにあたしに冷たい水をかけて来る。

