「うん。綺麗な色よね。でも、驚いた。紅茶の香りを誉める人はいても、色を誉めたのはあなたが初めてよ。あたし、これでも色にも気を使って淹れてたの。嬉しい。ありがとう」
人が気付いてくれないところを気付いてもらえると、すごく嬉しい。
丁寧にやって来て良かったって思える瞬間。
「ママ、ほんとに紅茶が好きなんだね。丁寧な仕事してるよ。…ねぇ、ママの名前、聞いていい?」
「あ、教えてなかった?あたしは海乃 雫(うみの しずく)。23歳。独身。結婚歴ナシ」
「彼氏もナシ。経験もナシ。だよね?」
顔が真っ赤になって行くのが分かる。
それは怒りからでもあるし、その…図星だったせいかもしれない。
「あ…あのね、あなたね…。叩き出してやろうか?」
「ママ、声が低いよ。怖い…。ごめんね。図星だったんだ。でも、大丈夫だよ。大事にとってるのもいいと思う。宝物みたいに」
「た、た、宝物?」
こいつ、1回しばいたろか?
人が気付いてくれないところを気付いてもらえると、すごく嬉しい。
丁寧にやって来て良かったって思える瞬間。
「ママ、ほんとに紅茶が好きなんだね。丁寧な仕事してるよ。…ねぇ、ママの名前、聞いていい?」
「あ、教えてなかった?あたしは海乃 雫(うみの しずく)。23歳。独身。結婚歴ナシ」
「彼氏もナシ。経験もナシ。だよね?」
顔が真っ赤になって行くのが分かる。
それは怒りからでもあるし、その…図星だったせいかもしれない。
「あ…あのね、あなたね…。叩き出してやろうか?」
「ママ、声が低いよ。怖い…。ごめんね。図星だったんだ。でも、大丈夫だよ。大事にとってるのもいいと思う。宝物みたいに」
「た、た、宝物?」
こいつ、1回しばいたろか?

