「うっ。なんて事を。あたし、すっぽんぽんなんてなんとも思ってないから。大した事じゃないもん。人間なんてみんな脱いだら一緒じゃない」


なんかすごい事を口走っているような。


「ふふ。そうだね。じゃあ、今から脱いでみる?僕はママとは違う体だと思うんだ。だから、ママの見せてよ」


絶句。しかない。
自分のせいなんだけど。


「ウソだよ。今日は勝負パンツはいてないからさぁ。やめとく。ごめんね。ママが変なとこに食い付くからだよ」


恥ずかしさに言葉も出ない。
確かに『すっぽんぽん』に反応した、あたしが間違ってる。
大事な話が逸れてしまった。
乱れた呼吸を整え、コホンと小さく咳をする。


「あたしが必要なのね?」


「うん。僕の人生にはママが絶対必要。ママはずっと僕と歩いて。ママがいてくれるなら僕は何でも頑張れる。人生で一番大切なものに気付いたんだ。愛している人をずっと側で愛して行けるなら、それが最高。その人の笑顔を守って行く事が僕の全て。僕が生きて行く上で必要なのは愛する人。……雫だよ」