「1分やる。1分やるから。考え直せ。今なら聞かなかった事にしてやる。もし、もし、考えが変わらないのなら、オレが後ろを向いてるうちに行け」
薫はあたしを見ることなく話す。
ごめんね。ほんとにごめん。
断ってるあたしが泣くなんておかしいよね。
泣きたいのは薫。
「1……2……3……」
長い一秒が続く。
これが薫の優しさなんだ。
あたしは今まで、ずっと甘えて来た。
「ありがとう。薫」
『ありがとう』としか言えない。
想いはたくさん膨らんで、胸一杯に溢れてるのに。
出てきた言葉はこの一言。
行くね。
きっと、いつか、笑って会える。
心とは逆に動かない体を必死に後ろに向けて、走り出す。
ごめんね。ほんとにごめんなさい。
「幸せになれ!帰って来るなよ!」
薫の大きな声が追いかけて来て、背中を押す。
もうこの道に迷いはない。
薫はあたしを見ることなく話す。
ごめんね。ほんとにごめん。
断ってるあたしが泣くなんておかしいよね。
泣きたいのは薫。
「1……2……3……」
長い一秒が続く。
これが薫の優しさなんだ。
あたしは今まで、ずっと甘えて来た。
「ありがとう。薫」
『ありがとう』としか言えない。
想いはたくさん膨らんで、胸一杯に溢れてるのに。
出てきた言葉はこの一言。
行くね。
きっと、いつか、笑って会える。
心とは逆に動かない体を必死に後ろに向けて、走り出す。
ごめんね。ほんとにごめんなさい。
「幸せになれ!帰って来るなよ!」
薫の大きな声が追いかけて来て、背中を押す。
もうこの道に迷いはない。

