彼は人魚姫!

「探した」


そう言うオーナーの声が少し震えてる。
探してた人って、しぃだったの?
生き別れたお母さんじゃなくて、腹違いの兄弟でもなくて。
それって、どういうコト?
二人はどういう関係?


「無事で良かった」


途切れ途切れの言葉がなんか切ない。
オーナーが捜してた人に違いないよ。
そう確信すると同時に胸が苦しくなって来た。
鼓動が早くなる。


「どちらさまでしたっけ?」


往生際が悪い男ってどうだろ?
往生際が悪い女も良くない。
全て解決する時が来たんだ。一気に。
もう逃げ場所はない。


「あたしが………、あたしが拾ったんです!しぃ
は全然悪くないんです。あたしが海で。あの、すっぽんぽんだったから。風邪引くなって。つい、出来心で。すいません!拾ってしまいました!ごめんなさい!しぃもごめんね。あたしがあなたを拾ったから。あの、ほんとにごめんなさい!」


勢い良く頭を下げる。
普段こんなに頭を下げたりしないから、背骨が痛い。