「任務は果たすわ。気にせんと行ってき。」

任せろと、そう言われた気がしてカルサは微笑んだ。

頼りになる仲間を持ったことを幸運に思う。

「頼もしいよ。」

「なんや?気色悪いな。」

素直に礼を受け取らないあたりはお互いに似た者同士なのかもしれない。

今日のここまでの感触からすると、早ければ明日出発案は実行出来そうだとカルサは思った。

あとのことはサルスに任せればいい。

彼のことだ、きっと明日には居なくなるものだと既に走り回っているに違いないだろう。

「ほな、また出てくわ。」

「ああ。頼む。」

歩き出そうと身体の向きを変えて聖は足を止めた。

そしてカルサの方をもう一度見る。

「何だ?」

「守っといたるから、ちゃんと帰ってこいよ?」

淡々とした表情で告げると手をヒラヒラさせながら聖は去っていった。