光が届かない筈のこの場所にこんなにも暖かな光が射し込むなんて。

任せろと答えてくれているようだと自分勝手に感じてしまう。

深く沈んでいくリュナの姿がかすんで見えなくなる、それはジンロの目が機能しなくなったからだということを本人は気付いていない。

無事にあるべき場所に辿り着いた、そう勘違いして安心したように微笑んだのだ。

それを合図に意識を手放す。

彼の手は力なく地に落ちた。



ドクン… ドクン…


鼓動が響く。

音はそれしか存在しない。

何もない世界で見えるのは光、感じるのは水の揺らめきと鼓動だけだった。


ドクン… ドクン…


身体に触れるのは水の感覚。

この頬を伝うものも水なのだろうか。

何もない世界で孤独を感じる。

光と水の戒めの中。

風は動く事無く、波紋は生まれない。