「ええ!可愛いわ!」

カルサの誇らしげな顔をよそ目にリュナはたまらずラファルに抱きついた。

ラファルは驚き目を丸くさせる。

そんな様子をカルサは笑いながら見て、そして告げる。

「一緒に連れていこうかと思ってる。」

愛しそうにラファルに触れた。

「シードゥルサに。」

優しい笑顔でリュナを見つめる。

自ら過去を国に連れていく、カルサの真意は分からないが前向きな決意だということは感じられた。

彼が決めたことだ、そうならばとリュナは微笑む。

「宜しくね、ラファル。」

リュナはもう一度ラファルに抱きついた。

今度はラファルもそれに応えて頭をすり寄せる。

目の前の微笑ましい光景にカルサから笑顔があふれた。

その場所にいるだけで自然と笑顔になる。

心から優しい気持ちになれる。

リュナがいるだけでカルサは満たされる気分になれた。