耳まで真っ赤に染まっていることが分かるとカルサは微笑んだ。

そして長く息を吐く。

「いかん…これでは話が出来んな。」

何をやってるんだと小さく呟いて腕を伸ばしさらにリュナとの距離をとった。

顔を赤くしたまま何か言いたそうに様子を見守るリュナにカルサは苦笑いをして顔を下に逸らす。

「悪かった、暴走しかけた。これじゃ話が出来ないし…順序が違うな。」

「じゅ…っ!?」

赤い顔をさらに赤くして肩を揺らす、大きな反応を示した彼女にカルサは言葉を探した。

「…わ、私。」

「いい。俺も戸惑ってるんだ。今まで抑えてきた感情とは違うから…って何を言ってるんだ。」

ずっと下を向いたままでリュナからは彼の顔が見えないが、おそらく困っている顔をしていることは想像がついた。

リュナの両肩を掴んだ手は動く気配がしない。

その時リュナはカルサの態度と言葉の意味に気付き、彼の心境に胸を高まらせた。

この人は自分を求めてくれている。