「じゃあ…運命なんて私が変えてみせます。」

そう言ってリュナはカルサから身体を離して彼と向き合った。

軽々しく口にしてはいけない、その思いが過ったが声にしてしまえば叶う気もした。

「頑なな貴方の思いを変えられたのなら…私には、私の思いには力がある筈です。強い思いは力になる、何よりも無敵になれる筈です。」

強い言葉を放った人物とは思えないくらい、優しい瞳、暖かい空気、リュナの全てに心も身体も包まれるようだった。

時に無邪気に、時に全てを許すように与えてくれる愛情、カルサの生きる意味となる存在。

「私は陛下が好きなんです。…私を求めてくれてありがとうございます。」

リュナはそう言ってカルサを抱きしめる。

半分気持ちが浮いていたものの、カルサもそれに答えた。

やがて、カルサの目から涙が溢れてくる。

まるで夢ではないと確かめるようにリュナをしっかりと抱きしめ離さない。

「ありがとう…リュナ…ありがとう。」

何度も同じ言葉を呟く。

何度も何度も、今まで押し殺してきた想いが破裂したみたいに止められなかった。

永遠に叶わない願い。

彼女の笑顔と思いで叶った願い。

「私は幸せです。」

カルサの胸に顔を擦り寄せてリュナが呟いた。