【南】 「「葉月!?」」 葵とハモッて振り返る。 葉月は微笑んで手を振っていた。 たくっ、何考えてんだよあいつ…。 仲直りって言われても、どうすりゃぁ…。 「南」 「は?」 「とりあえず座ろうよ」 「あ、あぁ」 葵に言われ、向かいの席に座る。 「……」 「……」 おい、葉月さんよー…。 余計に気まずい空気なんですけど…。 何だ、この空気は…。 「あ、葵…。 風景見ねぇのか…?」 「…見るよ?」 そう言って葵は窓の外を見ながら「おぉ〜!」と声を上げていた。