急に私にすりよってきた美鈴さん。
いつもだったら多分私は赤面していると思います。
だけど…今は違う。
美鈴さんが私の着物を掴んでいる手がまるで凍えている様に冷たくて、凄く寂しそうに見える。
私が温めてあげたい。
寂しさを無くしてあげたい。
そう心の奥で感じて美鈴さんの身体を抱き締めた。
そして宥める様に美鈴さんの柔らかい髪をそっと撫でる。
美鈴「何も、…………聞かないんですね」
美鈴さんがポツリと言葉を溢した。
美鈴「沖田さんは……優しいです。」
美鈴さんが次に口に出した言葉に胸がキュッと締め付けられた様な気がした。
違う…。
そんなんじゃないんです。
優しいふりして本当は聞けないだけなんだ。
聞いてしまえば君の口から出てくるのは…
きっと私の名では無く、君の恋人の亮という名だと分かっているから。
