★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。

稔麿「桂さん。何であの二人が面白いわけ?」





桂が言った言葉が気に入らないようで稔麿は怪訝な顔をして桂を見据える。





そんな稔麿に新見と桂はフッと笑う。






稔麿「何がそんなにっ……」






ムッとした稔麿は食って掛かる様に桂と新見に問い詰める。






その問いに新見が速く反応したようで桂より先に口を開いた。






新見「沖田は………美鈴が気配に気が付く前に俺達の事を知っていたんだ。」






そう……新見は淡々と答えた。





総司は……美鈴が気が付く前から……甘味処に入った時に既に新見達の存在に気が付いていたのだ。





新見と共にいるのが自分等の敵と言う事も…





桂「まぁ…何故あの時言わなかったかは不思議だが……。それよりっ!!あの子が噂の壬生浪士組の姫か…美しかったなぁ…」






稔麿「いくら綺麗だからって壬生浪のだから止めときなよ。」





やっと口を開いたと思ったら真面目な顔でふざけた事を言う桂にはぁぁ…と盛大な溜め息を稔麿は吐いた…。






呆れるのを止め眉をひそめて稔麿は新見に疑問をぶつけた。





稔麿「新見。いいの?見られちゃったけど」





声では心配している様な口調だが顔は全く心配せず平然としている。




そんな稔麿に一瞬苦笑いをするが新見は稔麿の言葉にニヤリと笑う。





新見「それでいいんだよ……それでな。」





そう言った新見は妖しい笑みを浮かべるがその見ている視線の先は美鈴が出ていった方をただ…





虚しそうに………見つめてた。