★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。

…………………注目の的になって当たり前だろう。




店内にいる女子達は左之を見て吐息をもらして頬をほんのり赤く染めている。





多分その女子の恋仲であろう男達は美鈴の可憐な容姿に魅了されポーッっと見惚れている。





ほぼ全員の視線が小物ではなく美鈴と左之に向けられているのだ。





やりずれぇぇっっ!!!!





……左之は心の中で叫んだ。





皆に見られながら小物なんてゆっくり見れる訳ねぇよ?





普通そうなのに…




美鈴「こんな髪結い紐はどうですか?」




あ……美鈴は普通にゆっくりできるのか。




そんな美鈴についつい感嘆の声がでる。




もうしょうがねぇか…




いちいち気にしてるときりがねぇもんな。




美鈴の鈍感さを見たせいなのかは定かではないが…




左之も美鈴の様に周りの視線を気にしないようになった。




ていうか…美鈴は気にしないようになった。




ではなくて、



気付いてないんですけどね。