美鈴さんが話した過去…





それは言葉を失う程、想定外だった。





美鈴さんにこんな辛い過去があったなんて…






美鈴の過去を黙って聞いていた総司が思う。






ふとある事を思う……美鈴が酔っぱらった時に自分の事をこう呼んでいた…







『りょぉ』





これはきっと、自分の事を美鈴さんと恋仲だった亮と重ねて見ていたんだろう。







ズキッ






不思議とそう思うと胸の奥が痛む。






美鈴さんにちゃんと自分の事を見て欲しいと思ってしまう。






美鈴さんの事を一番に守ってあげたい。






そう思いたいのに、今回美鈴さんの傍に居たのは、








…………山崎君。










一番に守ってあげたいのに…傍に居たいのに…










今回、それを出来たのは私ではなかったんですね。