~過去に生きる者



















私達は土方さんの部屋に向かった。









………私の過去を話す為に。








丞が私の背中を押してくれる。






きっとあの人達なら、私の過去を受け止めてくれる。







沖田さんだって…









……………きっとまた笑顔を見せてくれる。








そう思えば、言いにくい事も頑張って言う事が出来る。








土方の部屋に着いた。








いつもは幹部の楽しそうな声が響いているのに、今はとても静かだった。








山崎「来たで」






そう土方の部屋の方に呼び掛けて、丞はガラリと襖を開けた。






そこには、もうすでに幹部が集まっていた。







皆、美鈴を見て凄く悲しそうにする…









沖田「…………美鈴…さん」






沈黙を破って初めの声をあげたのは、沖田だった。…………名前を呼んだだけだが…










そう言われた途端に美鈴は口を開く。












美鈴「私の過去を知って欲しいんです。
聞いてくれますか…?」